Create Box maaru?笑えない人生なんて意味がない!?

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE |
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | - | posted by スポンサードリンク
疲れすぎて眠れぬ夜のために  あとがき 23:10







台風がくると
秋だなと思うわけで。。
暑かった夏の風が夜になるとやけに涼しくなると
あああ夏が終わってしまうのね!!と
正直ちょっとテンションも下がり気味だったりする。


真夏に撮ったこの花の写真もやけに懐かしく思えたり。
日差しが夏だわ。


四季のなかで一番好きなのは
当然でかい声で「夏!」と答えるアタシなのだが
じゃあ嫌いな季節は?というと
夏の終わりの秋の初めなんだねぇ。
冬は冬で寒いのは仕方ないと諦めもつく。
でも夏が終わることには納得いかない。
宿題が終わってないのに???的な感覚だろうか。


あんだけどこにでも行って夏を満喫しといて
何言ってやがるんでぇ?って言われそうだけど。
気持ちの問題だから仕方がない。






暑すぎてダルダルな姿の平垣の花も愛おしい。
車止め変わりになってるへたれたタイヤも愛おしい。w



以前ものすごく好きで
食い入るように読んだ本の
「疲れすぎて眠れない夜のために」が文庫化されていた。
その時の日記はコチラ。←(click!)
この歳になって初めて知ったのだが
書籍というのは文庫化されると
追記の文章があったり
あとがきが出版された時から少し整理されたり
変わったりするのだそうな。(知らんかったんかい)


非常に心に響いたあとがきで思わず食い入るように読み直す。
時間が経って読むと自分がその時の自分とは違うからか
感じるところも違うから本って面白い。


合気道の言葉で
「心耳を澄ませて無声の声を聴く」という言葉があって
外部から到来する理解不能の声に
注意深く耳を傾けることという意味らしい。


自分の身体の内側から発信される微細な身体信号を
そっと聴き取ることは式道や哲学に限らず
人間が生きていくときの基本的なマナーだと。


深いわ。深すぎる。
人は時々自分と向き合うことをせずに心の声に耳を閉ざす。






疲れるのは健全であるしる微(しるし)。
病気になるのは生きている証。
サクセスモデルへの幻想を棄て
「1ランク下の自分」を目指しませんか?
ささやかなことで「幸せ」になれるのは
1つの能力です。


こう書かれた背表紙の言葉に
疲れていることも
病気になることも
生きているからなれる状況なんだと思うと
やはり感謝しかないなと
生かされている自分にちょっと優しくなれる。
そんな気がした。


あまり好きではないといったこのなんとなく切なくて
もの哀しい秋の夜長は
本を読みたいなぁと深く実感したわけで。


うなだれた真夏の花も
次の季節に向かって準備を始めてるんだわ。
純粋な類(たぐい)の幸せは結構近くにあるハズ。


疲れすぎて眠れぬ夜のために
内田樹 著
←(click!)

| 好きな本 | comments(2) | - | posted by maarunchu
まほろ駅前多田便利軒 20:49









ふと立ち寄った本屋。
時々やけに活字が欲しくなる。
忙しい時に特にそんなふうに思うらしく
読みたい本があるわけでもなく
ふらふらと歩きまわり
思わず手にとった本がコレ。
まほろ駅前多田便利軒という本の帯に惹かれて。

「誰かに必要とされるってことは、誰かの希望になるってことだ」


いわゆる帯買い。笑
けして瑛太と松田龍平に惹かれたわけではない。(言い訳がましいな)


あとで気がついたことにこの本別冊文藝春秋で連載されていて
直木賞受賞した作品だった。
4月23日には全国公開されて映画化も決まってた。いえーい。


まほろ市の駅前に位置する便利屋、「多田便利軒」。
その経営者である多田啓介、そして彼の元へ転がり込んできた同級生の行天春彦。
二人の下へ舞い込んでくる、どこか奇妙で、きな臭い依頼に係わっていくうちに
さまざまな人間模様が見えていく。痛快便利屋物語。


久々に一気に読みたくなる本だった。
睡眠時間を削ってでも読みすすめた。


伊坂ワールドを彷彿させるのは
映像化したくなる実に魅力的な登場人物たち。
またもや勝手にディレクションしたくなるアタシがいた。笑


三浦しをんの作品は初めてだった。
どこか世の中を穿った見方をしているかのような感じでもあるのに
その文体には何故か希望が見える。


自分をほったらかす両親を恨む小学生と便利屋 多田のやりとりにドキリとする。
フランダースの犬をハッピーエンドだと思うかと訪ねる。
小学生 由良(ゆら)は「思わないよ」と答え結末が死んでしまって終わることを指すのだ。
多田は「死んだら全部終わりだからな」と言うと
「生きてればやり直せるって言いたいの?」とこれまた可愛くない発言。
「いや、やり直せることなんかほとんどない」と話す大人。
「だけど、まだ誰かを愛するチャンスはある。与えられなかったものを
今度はちゃんと望んだ形で、おまえは新しく誰かに与えることができるんだ。
そのチャンスは残されてる」と相手がたとえ小学生だとしてもまっすぐに話す。


小指を裁断機で過って落とした行天が
「傷はふさがってるでしょ、確かに小指だけいつもほかの指よりちょっと冷たいけど
こすってればじきに温もってくる。すべてが元通りとはいかなくても
修復することはできる」と言う。
「不幸だけど満足ってことはあっても、後悔しながら幸福だということはない」
いや〜実に深い。深いねぇ。


短篇集のような話はどこかしらつながっていて
読み飽きさせない。
誰もが切り離された冷たい部分をたくさん抱えて生きている。
それでも希望を失わない。
失ったものが完全に戻ってくることはなく
得たと思った瞬間には記憶になってしまうのだとしても
ちょっと不幸でも生き方に満足している者にとっては
自分がいるそこが「まほろば」になる得る。

大事なのは「そこ」なのだ。
そんな心に傷を持ち、それでも出会った人たちを放っておけない
多田と行天という便利屋は「必要」とされ、希望になっていた。


幸福は再生する
形を変えさまざまな形でそれを求める人たちのところへ
何度でもそっと訪れてくるのだ。


音楽・主題歌がくるり(岸田繁)で、監督が大森南朋の兄
そしてキャストも瑛太・松田龍平・大森南朋と来たら行くしかない!と思ってたら
金沢ではまだ公開予定がない。がっくし。。


◇まほろ駅前多田便利軒◇ 出来れば小説のほうを先に読んでほしいなぁ。
んでもって映画を映画館で見るって言うのがオススメ。笑
◇まほろ駅前多田便利軒 公式サイト◇←(click!)


読み終えたあとアタシの中で蓋をしてたキモチに
ちょっと出口が見えた
そんな気になった本。


是非とも映像化されたこの作品が
幸福の再生ってこういうことかってのを改めて確認してみたい。
 


| 好きな本 | comments(2) | - | posted by maarunchu
今日という日は残された日々の最初の一日。 21:24
 終末のフール


よーやく読めた。笑
大好きな伊坂幸太郎の「終末のフール」。


なぜこの本を手に取ったか。
伊坂作品ってのはもちろんだけど
冒頭の「今日という日は残された日々の最初の一日。」ってのもそうなんけど
かなりのポイントなんだけど
本当は


終末って言葉。


以前のアタシは週末が嫌いだった。
なんとなく好きじゃなくて
友達と交わしたメールに
「ああ〜また大嫌いな週末が来る」と書いたつもりで
あわてんぼうなアタシは確認もせずに送信して
(すでにオチがみえる)

「ああ〜また大嫌いな終末が来る」と打ってたのねぇ。笑
終末ってなんだ終末って・・・。涙


それ以来週末って打つときは確認をするようになったことを思い出して。


「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年後のお話。
8年前には、犯罪が増え、パニック状態の混乱した世の中だった。
しかし、あと3年となったとき、人々は、小康状態となる。
仙台市にあるヒルズタウンに住む人々のそれぞれを描いたもの。


でたよでた仙台。伊坂幸太郎お気に入りの仙台。
地球が滅亡するってとんでもない設定にのめりこむ。
生き残ろうとする人類。やり残したことを探す人類。
あいたい人に会いに行く。変わらず淡々と練習を続けるボクサー。
終末が来るといわれているのに
ビデオの延滞金を回収したいビデオ屋の店員。。などなど
実に魅力的なキャラクターがそこに。


「死に物狂いで生きるのは、権利じゃなくて、義務だ」

「自殺をしてはいけない理由」
それを子どもに問われたら、何と答えるか。
うん、そう。生きるということは生まれてきた人の義務なのだ。

自分が終末をむかえると知ったとき何をしようとするか。
誰もが一度は考えること。
8つのストーリーは淡々としていながら実に深く。


読んでほしいなぁ。すごく。
大切な人たちに読んでほしい。
そう思った。


そして悔いの無い人生を歩むためにできることを
考えたりした。
今日という日は残された日々の最初の一日なんだもの。



ただ単に人々の絶望やパニックを描いているのではなく
その向こうに「生きる道のある限り、あと3年の命を精一杯生きよう」という
前向きの姿勢を導き出している。
8つの物語はいずれも主人公の前向きな「生きる決意」で終わっている。


「じたばたして、足掻いて、もがいて。生き残るのってそういうのだよ、きっとさ」




| 好きな本 | comments(4) | - | posted by maarunchu
続 ダカフェ日記にニンマリ。 23:17



続 ダカフェ日記



出た出た。
ついに出た。
大好きなダカフェ日記の新しいのが。



いつもサイトで見ている写真なのに
なぜこうやって本になって手に取ると
ドキドキして見入ってしまうのか。
そこにあるごくごく普通の家族のカタチ。
温かくって可笑しくって
自分のなかのもやもやした感情が
すぅーっときれいになる。



家族っていいなぁと改めて実感する。



どの写真も愛が溢れているから
そう思うんだと思う。



そんな風に
誰かの心に響く写真
撮りたい。素直に思う。



本を閉じた瞬間に
カメラを持って庭に出てみた。
いろいろとわけがあって携帯だけれど。



暮らす。笑う。撮る。しあわせ。
この帯にまたニンマリした。
当たり前の日常が
こんなにも愉快だってこと
みんながちゃんともっと知ってると
世界はもっと明るいのにね。



昨日の夜
友達が教えてくれたちょっと元気になれるサイト。(←click!)
そしてそのサイトを作ってるポータルサイトがコチラ!(←click!)


それぞれに思いはあるかもだけど
実に深い今の世の中だから出来たサイトで
ある意味ヤラレタ感が強い。笑


子供のころはご飯を残さず食べたからとほめられた。
社会人になると日常生活においてほめられることは稀です。
プログラマーがどんなに素晴らしいコードを書こうが、
主婦がどんなに美味しい食事を作ろうが感謝される機会はごくごく少ないのである。
そこで私たちは裏方さんを中心にいつも頑張っているあの方たちへ
感謝の気持ちをコンセプトに・・と
今いっぱいいっぱいの人に贈る
ちょっぴり愉快でちょっぴり嬉しくてココロに効く。


大分ってやるなぁーっ★って思ったっす。笑



■続 ダカフェ日記 撮影・文 森友治 ¥ 2,310■ (click!)
巻末のもりぽんヨメの“だぁちゃん”によるオマケ日記がまたよいのだ♪




さて、今日は何位でしょう★人気blogランキングへ♪←褒められて伸びるタイプのアタシですが?清き1票ぽちっと宜しく★笑
| 好きな本 | comments(4) | - | posted by maarunchu
カフーを待ちわびて 21:29




カフーを待ちわびて



仲良しのゆんちゃんが
「コレ先読んで!」と単子本を貸してくれた。


「カフーを待ちわびて」というタイトル。
おそらく沖縄系の空と海が眩しい表紙に
読む前からなんだかドキドキした。



カフーとは与那喜島の方言で「果報」のこと。
いい報せであり幸せを意味するという。


第一回日本ラブストーリー大賞受賞作品であることから
ラブストーリーなんだなぁと単純に思ったわけで。
主人公は友寄明青(ともよせあきお)という青年。
戦前から続くよろづや友寄商店を独りで営んでいる。
カフーという名の黒いラブラドールとともに。



ある日「幸」と名乗る女性から便りがやってきた。
明青が旅先の神社に、ほんの遊び心で残した
「嫁に来ないか」という言葉を見て手紙を出してきたのだ。
「私をお嫁さんにしてください」
幸からの思いがけない手紙に
半信半疑の明青の前に現れたのは
明青が見たこともないような美(チュ)らさんだった。



とにかくゆるい。ゆるいんだわ。
読んでいて時間の流れがゆっくりで戸惑うほどに。
その反面島のリゾート計画という現代社会ではありがちなことや
いきなりやってきた「幸」という女性のヒミツとは?
読み出すと一気に読みきりたい気分になるそんな本。



実は今年の春映画化決定している作品で
主人公「明青」を玉山鉄二が演じるんだけど
読んでいて映像が浮かぶ作品は伊坂幸太郎と同じで
アタシは一気にはまり込んでいった。



沖縄の小さな島で繰り広げられる
優しくて温かくてちょっぴり切ない恋の話。
最後までプラトニックなわけだが
それがたまらん気持ちにさせる。


今なぜか世の中では
草食系男子という言葉が耳につく。
映画での玉山鉄二が草食か?というと疑問だが
じゃあ肉食か?というとそれも微妙で。
作品の明青はきっと草食系だなぁとおもうわけで。
35歳だけど。


ゆんちゃんが
「コレ読んだらきっと恋をしたくなるはず」
と断言していたのだ。まだ読んでないはずなのに・・。笑
それはきっと本の帯に書いてあった
「読み終えたら、まず大事な人の声が聞きたくなる そんな作品だ。」のせいだろう。
本の帯は購買欲を間違いなく誘う。


読み終えたとき
本当に切なくて涙が出た。
ぎゅっと胸をつかまれた。
でも
爽やかな気持ちになって
アタシにもカフーがくるかも。。と
幸せな気持ちになる。


うん。カフーを待ちわびたくなる。


できれば映画を見る前に原作を読んで欲しい。
間違いなくカフーがやってくるから。


■カフーを待ちわびて■ 原田マハ著

映画「カフーを待ちわびて」Web site←(click!)





さて、今日は何位でしょう★人気blogランキングへ♪←かなりうれしくてたまらんアタシですが?笑 清き1票ぽちっと宜しく★←気がついたら夢の首位から驚くほどがっつり落っこちてるっちゅうねん 爆
| 好きな本 | comments(4) | - | posted by maarunchu
ラッシュライフにドキドキ。 21:33




ラッシュライフ




またもや
伊坂幸太郎にお手上げ。
重力ピエロに続く
ラッシュライフという本に
あああああーーっと
まさに「してやられた。」
それはそれは悔しいほどに。


重力ピエロに出てきた黒澤に逢いたかったのだが
一見何の関係もないような5つの視点で進む物語は
並走しながら人生が交錯し
その果てに待つ意外な結末は
誰もがはまる伊坂ワールドの醍醐味。


拝金主義者の画商「戸田」と新進気鋭の女性画家「志奈子」
空き巣に入ると必ず盗品のメモを残す「黒澤」
新興宗教の教祖に惹かれる画家志望の「河原崎」と指導役の「塚本」
それぞれの配偶者を殺す計画を立てる精神科医「京子」とサッカー選手の「青山」
40社連続不採用の失業者「豊田」


これだけでワクワクする。笑
物語はタランティーノのさながら「パルプフィクション」
シャッフルされて突き進む。


会話がすべてウィットに飛んでいてかっこいい。
キャラクター設定がどれもこれも不思議なのに
どこか現実味があり現代ならではの寓話。


またもや勝手に妄想する。
「誰に演じてもらう?この役は」と
すでに映画化を期待する。


ラッシュライフというタイトルが
最初の話に出てくるが
最後の最後で納得してしまう。

ジョン・コルトレーンの名曲Lish Lifeは
「豊潤な人生」を意味する。
Lishは酔っ払いという意味で
飲んだくれのやけっぱちの人生ということだけれど
黒澤が実に深い言葉を言った。
「人生については誰もがアマチュアだ。
 誰だって初参加で人生にプロフェッショナルがいるわけない。
 全員がアマチュアで、新人だ。」


目からうろこ。まさしくそうなのだ。
なのに人はあたかも人生のプロだと言う顔をして
知ったかぶったりする。
頂点などないはずなのに。


「人は誰かに忠告されたい。同時に誰かにアドバイスしたいと思っている。」
両極だけれど真理だ。
そんな深層心理にがっつりとでもさりげなく訴える作家は
プロなのかアマなのか。
アマチュアであると自覚をしている彼に
してやられている。


巧妙な騙し絵のような物語は
読み終えたあとに一筋の希望を見出していた。


「未来は神様のレシピ」
それをどう捉えるかは自分次第だけど。


うーん恐るべし伊坂幸太郎。


■ラッシュライフ■
伊坂幸太郎 新潮文庫 660円







さて、今日は何位でしょう★人気blogランキングへ♪←かなりアートに触れたアタシですが?笑 清き1票ぽちっと宜しく★←気がついたら夢の首位から驚くほどがっつり落っこちてるっちゅうねん 爆
| 好きな本 | comments(6) | - | posted by maarunchu
それでも、僕らは家族なんだ。 00:58



重力ピエロ



「この本映画化されるんでしょ?」


いきなりのまあるの一言に驚いた。
毎日カバンに入れて持ち歩いていた本の帯に
映画化決定と書いてある。
まさかカバンの中を探ったのか?何のために?
アタシは怪訝な顔で「何で知ってるの?」と聞いたら
「だってこの間おかあさん机の上に置いてったじゃん?その本」


とまぁ・・アタシは少々
伊坂ワールドに影響されすぎていたようで。笑
映画好きなまあるが
「映画化」という帯に反応し覗き込んだということだった。
親子そろって単純なこって。


兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。
家族には、過去に辛い出来事があった。
その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。
連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。
そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。
謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。



ホント思うけど伊坂幸太郎は天才だ。
彼の作品は時間を行ったり来たりしながら
すべての点を線で結ぶ。
どんどん吸い込まれる。どのキャラクターも実に愉快で
映像化したくなってしまう。


本当に深刻なことは陽気に伝えるべきだという春。
そして印象深い春のもう一言が
「まっすぐ行こうと思えば思うほど、道を逸れるものだからね。
生きていくのと一緒だよ。まっすぐに生きていこうと思えばどこかで折れてしまう。
かと言って、曲がれ曲がれ、と思ってると本当に曲がる。」
実に深い。おったまげた。
真理かもしれない。いや、かもではなく。


遺伝子ってなんだろう。
クロマニヨン人とネアンデルタール人の違いって
そして
家族って。


「楽しそうに生きてれば地球の重力なんてなくなる」



この本を読み終えたとき
すべてがつながった。
そして切なくもあった。
文庫本についている帯に書いてある映画のサブタイトルが
すべてを語っている。そんな気がした。


アタシは間違いなく映像化された重力ピエロを
劇場で観たいと思う。
また「彼ら」に逢いたい。そして
読んだ原作とLINKさせたくてたまらない。


「それでも、僕らは家族なんだ。」


家族ってやっぱ素敵だ。



■重力ピエロ■〜伊坂幸太郎〜
新潮文庫 税別629円

■重力ピエロ 映画オフィシャルサイト■←(click!)




■新年快楽極楽台北2009■←(click!)
〜非日常を味わうために過ごす日常から見た景色。〜 photo 文 maarunchu!
ジャケット写真をクリックしたら拡大プレビューが。
右下のオートプレイをセレクトすればスライドショーで見れちゃうんだなコレが。笑




さて、今日は何位でしょう★人気blogランキングへ♪←すっかり台北にはまってるアタシですが?笑 清き1票ぽちっと宜しく★←気がついたら夢の首位から驚くほどがっつり落っこちてるっちゅうねん 爆
| 好きな本 | comments(4) | - | posted by maarunchu
ゴールデンスランバーを読みきった! 21:47



ゴールデンスランバー



とにかく読みたかった本『ゴールデンスランバー』。
亀ちゃんが貸してくれて
ちょーーー忙しい今
寸暇を惜しんで寝る時間削って読みきった。



伊坂幸太郎ワールド全開のこの本。
第五回本屋大賞受賞作品ということもあって
あえて前情報を入れずにまっさらになって読んだ。



す・・・・っごい面白かった!笑
いやぁまいった。もうさすがとしか言えない。
さえ渡る伏線。忘れがたい会話。時間を操る構成力。
首相暗殺事件のオズワルトにされてしまった青柳雅春が
とにかく逃げる「ゴールデンスランバー」。


あまりにも壮大でありえない出来事の連続。
でもでももしかしたらあり得るのか?とも思う現代社会。
セキュリティポッドという恐ろしい機械が街中にあり
電話は傍受され追伸網の破壊。
プライバシーなど無視され
国を挙げて犯人を仕立て上げる。そう、仕立て上げられた主人公。



日本中の誰もが彼が犯人だと信じて疑わない。
そういう状況も完璧に作り上げられる。
誰を信じればいいのかすらわからない。


それでも彼を信じる人たちが動き出す。
どんなにマスコミにはやし立てられようとも
息子を疑わない家族。


毎日押しかけるマスコミのカメラに向かって
破天荒な父親がこう言う。
『お前雅春のことをどれだけ知ってるんだ?言えよ。どれだけ詳しいんだよ』
『俺はあいつが素っ裸で生まれて来たときから知ってんだ。長えんだよ。付き合いは。
 で、昨日今日雅春のことを調べたようなお前に何が言い切れる』


親は最後まで息子を信じてた。信じてたんじゃない、知ってんだ。
あいつは犯人じゃない。とテレビのカメラに向かって言い切る父親に
泣けた。泣けたーっ!

そして最後に『まぁ、雅春。ちゃっちゃと逃げろ』だよ?



とにかくオススメ。笑
これは間違いなく映像化されるね。
映画化だよ。てかハリウッドでもいけるって。


勝手にプロデューサー気分で出てくる個性的なキャラクターを
誰が演じればいいかとか本気で考えたくなる。
伊坂ワールドが何本も映画化されるのは
彼の話がどうしても映像として目に浮かんでしまうからだ。



アタシが彼の作品に共通する好きなところは
どんなに非情な場面でも
どこか温かくて心にしみるフレーズがあり
ごく普通のさりげないシチュエーションがぐっとくる。


この本の結末はそーーーーーーきたかぁ!と思う意外な結末。
なのに可笑しくてそれが正しいのか間違ってるかなんて
どうでもいい。そんな気分になる。


大抵本にはあとがきってのがあるんだが
この本には『謝辞』という形で参考文献や参考資料取材などが書かれていた。
そしてなんとも愉快なのが
この物語があくまでも作り話であり
参考にした本や取材内容にたくさんの嘘を混ぜ合わせてあるので
読んだ方々が真に受けないで下さればいいな、と思っています。と言う
文で終わっているのだ。


やられた。
まさに最後の最後までやられた感がついて回る。
だから彼の作品はやめられないのである。


忙しくてもこの本を読めたことが
嬉しくてならない。
暇なときに読む本ではない。
読みたいから仕事を終わらせるってありだなぁと思った。
どっちも自分が選んで欲張りかもだけど。



さーてちゃっちゃと仕事しようっと 笑


■ゴールデンスランバー■ 伊坂幸太郎 新潮社 本体価格1680円




さて、今日は何位でしょう★人気blogランキングへ♪←最近なんだかめっさ嬉しいアタシですが?笑 清き1票ぽちっと宜しく★←気がついたらランキングががっつり落っこちてる。。爆
| 好きな本 | comments(8) | - | posted by maarunchu
死神の精度を居ないうちに読む。 20:29



埋められるケイスケ



弥栄子の息子ケイスケが
海でカメちゃんに
埋められている。


子供は埋められるものではない。当然だが。
それで夏休みは特別で
海にだって埋められたりする。


まあるは昨日から親戚のおばちゃんちにお泊りで
いとこの子供たちと楽しく遊びまくっている。
一応宿題なんかも持って行ったが・・。


久しぶりに大人だけの我が家は
まるでお通夜のように静かで
怒鳴り声が聞こえないけれど
笑い声も聞こえない。


いつも一番きーーーーーーーーーーっ!ってなってる
ばあちゃんが「まあるなにしてるかな・・」と
さびしそうで可笑しくなった。
「まあるもそうに違いない」と信じてやまないが
それが願望ではないかと
妙に冷静なアタシがいたりする。
そしてまたもや伊坂幸太郎の本を
寝る間を惜しんで読んでしまった。


「死神の精度」は映画化もされた人気作で
今更・・なんだけど読み始めたら寝る間も惜しい。

クールでちょっとズレてる
死神が出会った6つの物語。
どうもアタシは短編集が好きなようで。
映画ではその死神の役を金城 武が演じたんだけど
いやもぉーハマリ役。読んでいても
金城君しか映像にならない。笑


彼の作品は奇想天外なのに
なぜかリアルで
簡潔で小気味いい文体に
実は奥深いメッセージが込められている。
人間の言葉を受け止めきれず
わからないことを恥ずかしがらず
まっすぐに聞く。
見た目はすっかり人間であるがゆえに
変人扱いされるが
聞かれたヒトも聞いた死神も
どんな状況においても答えを探す。


人間の死には興味がないのに
どうなろうと知ったこっちゃないと言うのに
彼は「調査」をやめない。
それは人間の世界で最も好きな
「ミュージック」を楽しみたいからだというが・・
読んでいる読者にしたら
「それだけじゃないよね?」と勝手に死神を美化したくなる。


冷徹非常な人の死を決定付ける死神に
誰もが何かを期待する。
疑り深くて傷つくことを異常に恐れ
結局騙されやすい。
こんな風にまるで伊坂自身が「実は死神」なのではと
錯覚すらもしてしまう。←既にすっかり騙されているアタシ


死神の仕事は
一週間の間に対象者の死を
「可」か「見送る」かを判断し
「可」であればその死を見届ける。


とりあえず
まあるは割と晴れ男で
死神は晴れ間を知らない雨男だから
晴れた日にまあるがいないのなら
なんとなく安心するかもしれない。←すっかり騙されている


死神の精度〜伊坂幸太郎〜
文藝春秋 1500円


ちなみに映画化されたのは「死神の精度」「死神と藤田」「死神対老女」の3編 。
納得のセレクトである。
出来れば映画を見る前に原作を読むべきだと思う。
そのほうがより楽しい気がする。いろんな意味で。



さて、今日は何位でしょう★人気blogランキングへ♪←かなーり興奮気味ですが?★ 笑 清き1票ぽちっと宜しく★←気がついたら夢の首位から落っこちてるっちゅうねん 爆




| 好きな本 | comments(2) | - | posted by maarunchu
温暖化の過程とグラスホッパー。 20:32




温暖化の過程



先週の海は
とても波が高く
楽しそうに遊ぶまあるが
どんどん右へ右へと流されていく。


「たーすけてー」と言うまあるを誰もが
「わざとだ。あいつたーすけてーつって笑ってるぞ」と
誰も心配もせず・・。笑
こういうときに普段の行いが出るのだ。
それでも大人は目を離すわけでもなく
「おーいもっとこっちで遊べってー」と叫ぶ。


海の水がそばまで来ている。
それと同時に打ち寄せられた流木や藻が
ひょっこりと打ち上げられていた。
地球はどうなっていくのか
来年の海岸はどこまで水が来ているのかと
大人たちは少し不安にもなる。


伊坂幸太郎の「グラスホッパー」の中に
「未来は神様のレシピである」と出てくる。
要するに先のことは自分たちの範疇の外で
すべて決まっているということかもしれないと。
運命論が彼の作品から出てきたときに
あーそうきたか・・と納得した。
常々思っていた
「アタシはこの運命を味わうために生かされている」という
どこか根拠のない自信に
同じ感覚を持ったヒトがいることでニヤリとなった。


先日腹を抱えて笑った「チルドレン」とは違い
彼独特のハードボイルドな「グラスホッパー」だったけれど
出てくる主要人物の三人が実に強烈。
復習を横取りされた形になった元教師・鈴木。
罪と罰しか読まない孤独な自殺専門の殺し屋・鯨。
ナイフ使いの殺し屋・蝉。


あちこちに伏線が引かれていて
最後にまとまる見事さは伊坂ワールドそのもの。
読み出したらとまらないのは
疾走感が半端じゃないから。
そしてやはり映像化したくなる作品。


彼の描写がとてつもなくリアルで
それでいて切ない。←ここ大事
アタシは彼の作品をもっと読みたいと思った。
奥底に隠されている何かを
もっと知りたい。


そして気がつく。
アタシは基本ハッピーエンドが好きで
出来ればヒトがぎゃんぎゃん死なないほうがいい。
『チルドレン』や『陽気なギャングが地球を回す』のように。
読後のいわゆる爽快感がない。はっきりいって無い。
でも彼を知りたいと思うのだ。


ああしっかりハマっているではないか。笑
さて次にアタシが待ちきれずに読む伊坂ワールドは
なんでしょう。←誰に聞いてるんだ


グラスホッパーの非常な場面のなかに
ただ非常なだけではない何か  が
今の世の中に通じる無常さを切なく思うアタシが
いたりすんだよねぇー。はふ。


■グラスホッパー■ 伊坂幸太郎著
角川文庫 文庫価格590円(税別)ハードカバー価格1575円(税込)


さて、今日は何位でしょう★人気blogランキングへ♪←かなーり興奮気味ですが?★ 笑 清き1票ぽちっと宜しく★←気がついたら夢の首位から落っこちてるっちゅうねん 爆
| 好きな本 | comments(2) | - | posted by maarunchu
| 1/3 | >>